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安全に暮らせるバリアフリーの家の作り方

安全に暮らせるバリアフリーの家の作り方

 

総務省統計局の調査「平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の要約」によると、バリアフリー仕様を備えた住宅の数は、全体の約半数にも及び、平成20年の調査に比べて2%程度増加していることが明らかになっています。その一方で、バリアフリー住宅の品質や施工上の不具合を原因としたトラブルも発生しているため、バリアフリー住宅を建てる際は、確かな知識の下で十分な検討を重ねておくことが大切です。ここでは、安全に暮らせるバリアフリーな家の作り方を紹介します。

バリアフリー住宅とは?

バリアフリー住宅とは、身体の不自由な高齢者や障害者の方が日常生活を送る上で「障壁」となるものを、可能な限り取り除いた住宅を指します。

例えば、屋内を安全に移動するために、段差や仕切りを解消するだけではなく、手すりや車いす用スロープを設置することにより、身体が不自由になって行動が制限されたとしても、変わらず暮らせるような家造りのことです。

バリアフリー住宅を建てる際のポイント

若い世代にとって「これくらい大丈夫」と思える段差でも、年齢を重ねて体力や判断力が衰え始めると、思いがけない事故に繋がる恐れがあります。そのため、住宅を取得する時点で身体に不自由がなくても、10年後、20年後の必要性を見据えてバリアフリー住宅を建てることを検討していくのが重要です。
バリアフリー住宅を建てる際、仕上がりを大きく左右するのが最初に作成する「平面図(平面計画)」です。住む人の動線をイメージしながら、できるだけ短くて単純な動線を描けるよう間取りを考えます。例えば、家族に介護が必要になったときに備え、寝室の近くにトイレや浴室を置くなど、各室間の移動に負担が生じないような配置を検討していきましょう。

2階建て住宅の場合は、1階部分で基本的な生活ができるように配慮します。また、玄関の間口、廊下幅、トイレなどの水回りでは、車いすに乗っていてもスムーズに動けるように、余裕をもってスペースを確保しなければなりません。

壁に使用する建材、建具選びにも注意が必要です。手すりを設置する場所では、設置した手すりに力一杯体重をかけても壁に亀裂が入らないよう、丈夫な建材を選ぶようにします。襖部分では、床に直接レールや溝を付けて段差を解消したり、各室の扉は、扉を引いたときに自分の身体にぶつかって転倒するのを防ぐために、「開き戸」ではなく「引き戸」を採用したりしましょう。

バリアフリー住宅では寒暖差に注意

家庭内における高齢者の事故で多いのが、入浴中の溺死です。寒い浴室で冷えきった身体が、浴槽の熱いお湯で温められることで血圧が急降下し、意識障害を引き起こすことがあると言われています。
逆に、比較的室温の高い場所から、冷たい脱衣所やトイレなど寒暖差の激しい場所へ移動した際にも、同様の症状が現れて心臓や脳に大きなダメージを与えてしまうこともあります(ヒートショック)。

寒暖差による事故は、血圧の変化を起こしやすい高齢者ほど発生する傾向にあるため、上述した住宅内の段差の解消や手すりの設置とあわせて、建物内の温度差にムラが生じないように、断熱材や冷暖房設備を設置して対策を施しましょう。

日本では本格的な高齢化社会を迎えており、身体が不自由になっても安心して暮らせるバリアフリー住宅の普及が進んでいます。特に、注文住宅では設計の段階から押さえておきたいポイントがたくさんありますので、住む人の願いに寄り添いながらじっくりと検討していくようにしましょう。